ミックスボイスの出し方と感覚とは?|プロが教える判別法

ミックスボイスで伸びやかに歌う感覚をイメージした犬の画像

ミックスボイスはこう出す|正しい感覚と練習法

ミックスボイスを出そうとして、
力んでしまう
「裏声みたいになる」
もしくは

これで合っているのか?

と不安なまま練習を続けていませんか?

正しい体の使い方と感覚を掴めば、ミックスボイスは誰でも出せます。
この記事では、喉に負担のない本物のミックスボイスを体得する本質を解説します。

ミックスボイスの誤解と本当の仕組み

日本では、「地声と裏声を混ぜた声」など、さまざまな説明がされていますが、実はこれは本質を捉えきれていません。
本来ミックスボイスは共鳴のブレンドです。

ミックスボイスの仕組み:チェスト・ミックス・ヘッド各ボイスの共鳴位置を示す頭部断面図

チェストボイス(下咽頭エリア)とヘッドボイス(上咽頭エリア)の共鳴音を、中咽頭と上咽頭の境目で、呼気圧をコントロールしてブレンド共鳴させ生み出します。

つまり、「地声」「裏声」といった音色分類の話ではなく、呼気と共鳴のバランス感覚がミックスボイスの鍵なのです。

私の経験から見えた課題

タプアが開校した1997年当時、日本の音楽シーンで「ミックスボイス」という言葉はほとんど浸透していませんでした。25年以上教え続けてきて、今ではアマチュアの方でも知るようになりましたが──、残念ながら、本来の響きに到達していないケースがまだ多く見られます。

その理由のひとつが、誤解された練習法です。

  • 鼻に引っかけただけの「ケロケロ声」
  • ヘッドボイスばかりに偏った「息漏れ声」
  • 声帯閉鎖を意識し過ぎた「こもらせ声

こうした勘違いは、自己流のままではなかなか修正ができません。

ミックスボイスを誤解しやすい理由

ミックスボイスを誤解しやすくしてしまう要因のもう一つが、“日本語の発音特性”です。

日本語の発音は母音を強く止める言語特性があるため、発声時に声帯に力が入りやすく、歌の発声時に「地声」「裏声」として分かれがちです。

一方、本来のミックスボイス(チェストもヘッドも)は“欧米言語の発音”がベースであり、声帯に力をかけず、呼気で声帯を自然に振動させ、響きに乗せる声楽的な発声技術です。

本物のミックスボイスには、次のような特徴があります。

  • 喉に圧迫感や締め付け感がない
  • 喉仏が極端に上がらない
    (ハイラリンクス状態を避ける)
  • 喉に力を入れず、中高音域を自然に出せる

この『喉に負担なく、中高音域を自由に響かせる感覚』こそが、あらゆるシンガーが目指すべきゴールであり、多くの人が悩む換声点(声の切り替わり)を克服し、表現の幅を飛躍的に広げるカギとなります。

ミックスボイスに必要な3つの感覚

「頑張って出す」「喉で押し上げる」──
こうした意識はミックスボイスから遠ざかってしまいます。

大切なのは、“力を抜いて感覚を育てること”です。
とくに大切なのは、次の3つです。

  • 1. 呼気と共鳴のバランスを整える
    → 声を“押し出す”のではなく、呼気を響かせる感覚を養う。
  • 2. 喉の締まり・押し上げ感をなくす
    → 喉仏や舌に力みが出ていないか、常に観察する。
  • 3. 響きを決める『口腔内のフォーム』を整える
    → 縦に開く意識、舌の脱力、軟口蓋の持ち上げ。

ミックスボイスで最も重要なのは「口と口腔内のフォーム」です。
私自身、1990年代にロサンゼルスで世界的に著名なボイストレーナーのプライベートレッスンを重ね、その10年後に現在の師匠でありメンターであるビリー・パーネル氏に出会い、以来継続して指導を受けています。その過程で一貫して強調されてきたのが「発声におけるフォームの重要性」でした。

一般的にフォームというと「姿勢」をイメージしがちですが、口の開け方や内部の形作りが響きの質を大きく左右します。

(※詳しい方法は一人ひとり異なるため、ここでは割愛します)

芯がある?抜けてる?ミックスの判別法

「ミックスボイス」と言っても、その響きの質は様々です。
多くの方が最初に陥るのが、「ミックスボイスのようでちょっと違う“抜けそうなミックス“」です。

Weak Mix(弱いミックスボイス)のイメージ:声帯の支えが足りず息が漏れている状態

▼「抜けそうなミックス」の感覚

  • 高音は出るが、か細くパワーがない。
  • 息の音が声より目立つ。
  • オケに声が埋もれがち。

これは、ヘッドボイスに偏り、チェストボイスの支えが不足しているサインです。

Firm Mix(芯のあるミックスボイス)のイメージ:喉がリラックスし、密度と張りのある発声

▼目指すべき「芯のあるミックス」の感覚

こんな感覚が得られれば、芯のある“本来のミックス”に近づいています。

  • 高音でも声に密度と張りがある。
  • 喉はリラックスしているのにパワフル。
  • 低音から高音まで声質なめらかに繋がる。

この「芯のある響き」こそが、あなたの歌を次のレベルへ引き上げる本物のミックスボイスです。

あなたのミックスボイスは大丈夫?(簡易チェック)

「はい」が多いほど、ミックスボイスの発声において良い方向に進んでいます。

※これ以外の症状(喉仏の動きや共鳴バランスなど)は自己判断が難しいため、レッスンで確認するのが安全です。

自己流の危険と正しい出し方のヒント

“自己流”のボイトレ練習には、大きな落とし穴もあります。
体験レッスンに来られる方にも、間違った癖がついているケースが少なくありません。

自己流に多い3つの間違い

  • 鼻にかけ過ぎて“鼻声”になってしまう
  • 「地声と裏声を混ぜればいい」と思い込んでいる
  • 声帯を強く閉めれば出せると思っている

これらは一見ミックスボイスに近いようで、実際には声帯に負担をかける危険な発声です。
自分では気づきにくい癖でもあるため、専門家のチェックが不可欠になります。

正しい出し方のヒント

以下は、あくまで方向性のヒントです。実際のやり方は一人ひとり異なるため、個別の確認が必要です。

  • 鼻骨に響かせる前に、上咽頭の共鳴を意識する
  • チェスト(下咽頭エリア)の排気共鳴を消さない
  • 声帯閉鎖を意識し過ぎない

※呼気が適切な流速と圧になれば、声帯は自然に適切な位置まで閉鎖し、振動しはじめます。

声帯コントロールよりも、空気圧と共鳴の質で“声の響かせ方のニュアンス”を変えるのが本来のミックスボイスでの音圧・強弱の調整方法です。

正しいミックスボイスは“響きの位置”で感じられる

ミックスボイスが正しく出せている時に、喉に強い圧迫感や締め付け感はありません。

<感覚のチェックポイント>

  • ✅ 強く響きを感じる場所
     → 頭部の内部(上顎の奥・こめかみ・耳の高さの後頭部など)
  • ✅ 喉の感覚
     → ただ空気が抜けていく「排気管」のよう
  • ✅ 力の意識
    → 声帯周辺で「鳴らそう」という喉の力みはなく、咽頭は全開(オープンスロート)

本物のミックスボイスを身につけたいあなたへ

正しいミックスボイスの習得には、正しい感覚を育てていくことが不可欠です。

しかし、自分ではなかなか気づけないのも事実。
自己流ボイトレの繰り返しで、長年のクセになる前に、プロの視点で“今の声の状態”を診断してもらうことが大切です。

▶︎ タプアの体験レッスンで得られること

  • あなたの声を多角的に診断
  • 間違った発声のクセをその場で修正
  • あなたに最適な「習得ステップ」を提案
  • 自分の声に合ったトレーニング法が見つかる

▶︎ レッスンはこんな方におすすめです

  • 喉を締めずに高音を出したい
  • ヘッド/チェストの感覚が曖昧
  • 自己流での練習に確信が持てない
  • 正しい方向性で練習をしたい
  • 一度、自分の声の「現在地」を知りたい

▶︎ 声の可能性を広げる第一歩を

タプアヴォイスアカデミーでは、1997年の開校以来、メジャーアーティストからプロ志望者、未経験の方まで、25年以上にわたり一人ひとりに最適な発声法を提供してきました。

正しいミックスボイスを含め、「正しい発声」を知ることで、あなたの声はもっと自由になります。

まずは体験レッスンで、ご自身の声が持つ本当の可能性を確かめてみませんか?

 
タプアヴォイスアカデミー代表の牧野貴義(Takayoshi Makino)

タプアヴォイスアカデミー
Takayoshi Makino



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