チェストボイスは響きが大切

technique_3前回はミックスボイスについてお話しました。
その中でミックスボイスを出すためにはチェストボイスが重要である」という内容をお伝えしました。
その内容を読んで頂いた方が、多かれ少なかれ次に持たれる疑問点は

『じゃあ、チェストボイスって?』

だと思います。ということで、今回はその【チェストボイス】についてお話し致します。

さて、
チェストボイスという言葉を初めて耳にするという方もおられると思います。
簡単に言うとすれば、「チェストボイス=低い音域の声」とざっくりした感じで覚えて頂いて結構かと思います。
とは言え、ただ単に「低い声を出せばチェストボイスが出せている」というわけではありません。
低音域の声の出し方の種類として「チェストボイス」という発声が存在していると解釈して頂く方が良いです。

 

ここで少し話題を「発声」という原点に戻してお話しします。

タプアHP内の『得られる3つの成果』の内容と重複する部分がありますが、
基本的な良い発声の状態というのは、

・広い音域を確保し、
・その全音域がノドの負担もなく、
・音量・音質も変わりなく、
・スムーズに音階の移動が出来る

という状態を指します。
(※ 私達タプアも常にレッスンを受ける方々がこの状態になって頂くためにいつも努力している部分です)

そして、ボイストレーニングに取り組む上で、正しく理解しておいた方が良い事は
「声(日常で話す声も含む)はノド(いわゆる声帯)だけで作り出している音ではない」という事です。
発声の仕組みをちょっと堅苦しい表現で言うと、
『声は、声帯で作られた振動音が口腔、鼻腔、胸部、頭部などで共鳴される事で音声(通常耳にする声)となる』
ということなのです。

ざっくり言うと『口の奥、鼻の奥、胸、頭などで響きを膨らませた声が、皆さんが「良い声」と感じる声』なのです。

究極論になるかと思いますが、
ボイストレーニングは「ノドをどう使って出すのか」ではなく【如何に上手く共鳴部分を響かせるのか】がメインテーマになります。

発声練習をする上で最初に重要視するポイントは『音域が広がっているか?』ではなく、まずは、
『ノドの負担なく声を出せているか?』
『音量・音質も変わりなく声を出せているか?』
です。

そして、響きのいい声をスムーズに出せるようになるためのコツは、

・・・・・・・・

・・・・・・・

・・・・・

・・・・

・・・

・・

・・・(引っ張りすぎっ!)

 

【常にノドを開いた状態で声を出す】

です。そしてコレが『チェストボイス』が出る(共鳴部に響かせる)必須条件でもあります。

 

ノドを開かない(締まっている)状態で低い声を出そうとすると、ある程度の低い音階まで行くと声は出せなくなります。
(※人それぞれの体格によってその音階には違いがあります)
この出し方でもある程度はチェストは鳴るのですが、声帯を綺麗に閉じる以上の力が入ってしまうので、声帯への負担は大きくなります。

しかし、

ノドを開いた状態でたっぷりな息を使って声を出せば、声帯への負担も少なく出来て、もっと低い音階も声が出てくるようになるのです。

この状態で出す低音が、いわゆる『チェストボイスが出せている』という声なのです。

そして、この声は自分の耳でわかるだけでなくなく、共鳴したバイブレーション(響き)が他の音域に比べ大きく、そのバイブレーションは胸や背中など上半身に伝わってくるので「チェストが出てる、出ていない」が体感的に掴みやすく、一度出せれば比較的覚えやすいでしょう。

この『チェストボイス』がどんな響きでどれくらい低い音まで出せる声なのか?
それを聞ける最近のアーティストを挙げるとすれば、
アメリカのアカペラグループ『PENTATONIX』が分かりやすい例になると思います。

【Pentatonix -Daft Punk】

 

そのメンバーでベースパートを担当している「アヴィ・カプラン」の出している声が、まさに代表的なチェストボイスの鳴りです。

(※曲中のbassパートの声なので少々聞き取りづらい人もいるかも知れません。)

ノドが締まった発声ではあの響きの低音は出せません。
たとえ体格が大きく元々声が低いという人だったとしても、ノドを開けなければあの深い響きは出ないでしょう。

ここまで読んで頂けた人の中には、

『アレ?・・・ということは、ミックスボイスもノドを開けてないといけないの?』

と思われた人もおられるかも知れませんね。

答えは・・・その通りです!そしてヘッドボイスも同じくです!

つまり、よく日本語で言うところの「地声」の状態では音域によって強く吐き出す(張る・叫ぶ)になってしまい、「響かせる」ということが出来なくなります。

そうなると、多くのシンガーが抱える悩みである、
『高い声だけ大きな声になって、ある一定の音階から下は音量が急に落ちてしまう』
『レコーディングやライブで声の音量がバラバラだよ、とエンジニアに言われる』
という歌になってしまいます。

 

ボーカリスト、シンガー、俳優、司会、という声を使う方々の絶対必須な発声ポイントは
『声を響かせる』
です。

つまり、今回のテーマに言い換えれば

【チェストの響きが出る状態でないと、どの音域も響きは出ない】

ということなのです。

チェストボイスの重要性、ご理解頂けましたか?

シンガーにとって大切なのは
「知ってる」で留まるのではなく、
「「出来る」に到達することでしょう。
【ノドを開いてチェストの響きを出す】
是非、ノドの開き具合を調整しながら、ご自身のカラダで「チェストボイスの響き」を体感して下さい。

タプアヴォイスアカデミー
Takayoshi Makino


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