シンガーvsミュージシャン?(前編)

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レッスンの生徒さんや、その他のシンガー(バンドのボーカルなど含む)からの相談でよくあるのが

「スタジオ練習などでバックの演奏の音量に声が負けて自分の声が聞き取れないんです。」

「バンドメンバーからボーカル聞こえないよって言われるんです」

という感じの内容。

そして大抵は「もっと大きい声は出せるでしょうか?」という質問に変わっていくのがパターンなんですが。。。

 

その大抵の場合の私の個人的な返答として

「そのバンドの演奏を実際に聴いてみないと厳密には言えないけど、試験的にでも一度バックのメンバーに音量を下げて演ってもらってみたら?」

と答えます。

少なくとも私の場合はそうしてきました。
というよりミュージシャンに恵まれていたのか皆なボーカルに合わせてくれる(活かそうとしてくれる?)メンバーばかりでした。

実際に生身の人のカラダだけで、どれくらいの音量を出すことが出来るのか?
当たり前ですが、
「生の声の音量」がアンプやエフェクターで増幅させたロックギターの音量に敵うわけがありませんが、
マイクを通す前の「生の声」を最大限のパフォーマンスで出せていたとしたら
それを基準にバンド全体のバランスを取ればいいわけです。

そして、バンド全体で音のバランスを取ってくれようとしてもまだ声が埋もれるところがあるようなら、そここそが発声の矯正すべきポイントですから、しっかりとそこを意識したトレーニングを積めば良いわけです。
(ちなみに、ミュージシャン側が最初から音量を下げたくないという意見が出た場合について、その原因と対策については、別の観点からのアドバイスになるので私のレッスンの中でしか話してません。。。あしからず。笑)

 

さて、このエピソードには、シンガーにとって
とても大切なことに気付けるチャンスがあります。

ギタリストはギターという楽器を使って音楽を奏でる人
ドラマーはドラムという楽器を使って音楽を奏でる人
キーボード、ベース、サックス、トランペット、・・・・

じゃあ、
シンガー(ボーカリスト)は何を使う?

ここに気付ければシンガーとしてのレベルはかなり上がっていきます。
そして、冒頭でご紹介した相談内容の解答も自ら導き出せるようになっていきます。

重要な部分は、先に記述した
『マイクを通す前の「生の声」を最大限のパフォーマンスで出せていたとしたら』
です。

では、シンガーとして最大限の発声パフォーマンスを出すために、何をどうすればいいか?

いつも私がレッスンで中で
『シンガーはカラダが楽器と考えて』
という言葉があります。

以前の記事のどこかでも書きましたが、
声はノド(声帯を含む喉頭部:Voice box)だけで出しているのではなく、
咽頭腔、口腔、鼻腔、(場合によって胸部)などが共鳴し「声」として口から発せられます。

歌唱などする際は、それに加え
呼吸を司る肺、気管、腹圧をコントロールに関わる背筋群、
それら上半身全体を支えるための骨盤部から下の下半身・・・

という感じで、まさに全身が発声に関わって来ます。

私は個人的に「サックスなどの管楽器を演奏するのと似てるかも」と勝手にイメージしています。

だから、ミュージシャンと同じく、
シンガーは「カラダが自分の扱う楽器」とイメージした方が自然なのです。

後編に続く>

タプアヴォイスアカデミー
Takayoshi Makino


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